"Untitled"  Dec 14, 2004

ある夜の僕、コンクリートに固められた暗くて狭い窓のない一室に軟禁されていた。そこには赤い光と冷たいベッド、そして無意味なテーブルがあるだけだった。その引き出しには聖書もなく、デジペロのビデオプログラムシートが1枚。見てもいいんだろうか。でも朝フロントで払う1,000円が虚しいと即感。いやまずその前に性欲なし。小さな音で暫くつけていたテレビを消すと、真っ赤な部屋の片隅の壁に埋め込まれた1m四方のブルー板が目に入る。そこには隠された窓があった。鍵をまわし、固い黒ボタンを押しながら開けてはみたが、そこに立ちはだかるものはまた大きく高いコンクリートの壁だった。四角い窓から上半身を乗り出して上を見上げた。遠く天まで続く暗闇。斜め45度の場所には、体を最大限に使えば何とか届きそうな逃げ場がある。だがそこもネットに覆われていた。朝の陽が照らす頃、その呪縛は自然に解ける。そう信じながら電気を消し、その窓を閉め、また暗闇の世界と孤独感の中、僕は眠りにつく。目を開こうが閉じてようが今宵も一定の明度しか感じることができない。
もう一枚、たばこの燃ゆる光を撮ったが、それは当然の如く真っ白なネガと化していた。抜け出したい気力も失せ、だんだんとこの場所が心地よく思えてくるようになってきている。まずい。これは絶対にまずい。朝になっても翌日を感じない部屋。それは無意識に僕の心と同じだ。